現代の工芸とアートの境界線を問うアーティスト・野田ジャスミン個展「湖面に沈む」が開催

野田ジャスミン個展「湖面に沈む」


2020年7月10日(金)よりKITAHAMA N galleryにて野田ジャスミンの個展「湖面に沈む」が開催されます。
野田はこれまで、「工芸とアート」という多面性を持つ現代工芸のカタチを明確にすることを目的に、器物を通じて作品を展開してきました。
今回の個展では、彼が2018年より製作してきたシリーズ「記憶のスワン」の最新作「湖面に沈む」を発表します。

これまで5作(5作目は未発表)が発表された同シリーズは、いずれの作品でも作家自身の心象風景を大きく反映した展示形式が取られているのが特徴。
新作となる6作目「記憶のスワン06/湖面に沈む」では、薄暗い地下空間に睡蓮の蕾を模した350個の花器をグリッド状に多数配置し、明滅する心象風景のイメージとともに、現在の自身の心情や社会との関わりの中で抱える《希望》と《不安》の間にある作家自身の感覚を、インスタレーションで形にしています。

湖面に沈む


野田のルーツでもあるタイの池に浮かぶ睡蓮の記憶の風景を表す空間に身を置くことは、彼がこれまで経験してきた《希望》と《不安》の間にある、「どこにでもない場所」を共有し、彼の世界観に触れる体験ともいえます。

なお、インスタレーションに使用されている花器は、一つ一つ釉薬をかけ焼き上げた一点物の器物作品で購入が可能。
作家の手を離れて、購入者の手に渡ることで、花器はアートピースとしてコレクションされるだけでなく、実際に工芸として花を挿して用いられたりと、多様な表情をみせます。
そうした多面性は、現代の工芸とアートの境界線や元来の工芸に対する価値観の所在がどこにあるのかを鑑賞者に問いかけます。
 

■開催概要
会期:2020年7月10日(金)~7月23日(木)
会場:KITAHAMA N gallery(大阪府大阪市中央区北浜2-1-16 B1F)
*アクセス
大阪市営地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅 徒歩5分
大阪市営地下鉄堺筋線 北浜駅 徒歩3分
京阪中之島線 なにわ橋駅 徒歩3分

時間:平日15:00~19:00/土日13:00~19:00
休廊:月曜日
料金:無料

※詳細や最新ニュースはこちらをご確認ください。

※新型コロナウィルスの対策について
会場入り口での消毒の設置、スタッフのマスク着用を徹底し運営します。
来場されるお客様も必ずマスクの着用をよろしくお願いします。
また、混雑時は入場制限を設ける場合がございますのでご了承ください。

 

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