イームズが誘う宇宙の果てからミクロの世界を巡る旅:アートをおしきせ 20180502

ARTLOGUE 編集部

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アートにまつわる色々を、(ほぼ)毎日紹介、おすすめしていきます。

連休中ながら今日は雨。そんな日は少しペースを落として過ごすのもよいかもしれません。

ペースを落としながらも、宇宙から素粒子まで、壮大なスケールで世界を巡る旅が家で出来るとしたら?

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Powers of Ten(1977)



イームズと聞くとお洒落なデザインの椅子を思い浮かべる人が多いかもしれません。《Powers of Ten》は椅子同様、チャールス・イームズ(Charles Ormond Eames, Jr,  1907~ 1978)とレイ・イームズ(Bernice Alexandra "Ray" Kaiser Eames, 1912~1988 )夫妻が手がけたショートフィルムです。

何気ないピクニックシーンから始まるこの作品。芝生に寝そべるカップルの姿をとらえたカメラは10秒毎に上昇し、フレームはズームアウトしていきます。10mのn乗、1m、10m、100m…と、どんどん地上から遠ざかるカメラ。スクエアに切り取られたフレームの中で、カップルの姿はあっという間に見えなくなり、ひたすら上昇するカメラは、地球、銀河系を越え、更には真っ暗な宇宙の果てへと誘います。

そこから一転。今度は急速な下降が始まります。もと来た道を辿り、一路目指すのは地上でピクニック中の男性…というか正確には彼の皮膚の中。皮膚を構成する細胞、細胞の中のDNA、とカメラはどんどんズームアウトしていき、最後には陽子と中性子の世界へ。

はじめてこの映画をみたのは大学一回生の時。文系ながら必修でとった理系授業で出会いました。体内をめぐる旅の光景は、途中まるで宇宙さながらにみえるものもあり、「自分の目では見えない自分の一部に宇宙が広がっている!」と、衝撃を受けました。それと同時に広大な宇宙と同じく広大なミクロの世界が、地球上(地球外も?)の生命体分、同時に存在している事実に思ってくらくらしたのを覚えています。

10分にもみたない圧倒的な旅を、皆さんも体験してみませんか?

イームズらしいスタイリッシュな映像デザインを楽しむもよし、日本語音声なしのオリジナルと見比べて語学の勉強をするのもおすすめです。