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島国ニッポンを支える内航船が人手不足で危機的状態。 7月15日「内航船の日」、アートでエールを贈りたい。

島国ニッポンを支える内航船が人手不足で危機的状態。  7月15日「内航船の日」、アートでエールを贈りたい。
2018年7月11日に行われた命名引渡式のために描かれた内航コンテナ船最大級の「ながら」
谷川夏樹作

 

はじめまして、コンテナくんです。


ぼくがどこにいるかわかりますか?

上の絵のなかのどこかにいます!

そうです、めずらしい形をした船のいちばん上に積まれている、赤いコンテナに白い丸がある、それです! 

近くでみると・・・・

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・・・こんな顔をしています。

もしかしたら、アートイベントでお会いした方もいるかもしれませんね。

ということで改めて自己紹介しますと、ぼくの本名は谷川夏樹です。

キャラクター「コンテナくん」がいる風景画を描いたり、本物のコンテナにペイントをしたりしている画家です。

かれこれコンテナをテーマにして18年がたち、多くの人がぼくのことを「コンテナくん」と呼んでくれます。 

 

コンテナオタクのぼくが、近年注目しているのが「内航船」。


内航船といっても、ピンとこない人がほとんどでしょうね。

上記のコンテナ船も内航船のひとつですが、典型的な内航船はこんな感じです。 

内航貨物船 三原汽船「みつひろ7」 谷川夏樹作

内航貨物船 三原汽船「みつひろ7」 谷川夏樹作

・・・こんな形をした船、よく海で見かけますよね?

先日西日本を襲った豪雨や、東日本大震災など大規模災害時の救援・緊急物資輸送でときおり脚光を浴びる内航船ですが、石灰石、石油製品、鉄鋼、セメントなど産業基礎物資を中心に国内輸送の多くは内航船が担っており、海外から巨大コンテナ船で運ばれてきた日用品や食料も、内航コンテナ船に積み替えられて各地の港経由で運ばれていくのです。

トラックや鉄道に比べて知名度が低いですが、内航船に全く関わっていないものを探す方が難しいくらい、ぼくたちの暮らしには欠かせない大事な存在なのです。
 

人手不足が深刻な課題となっている内航船に恩返しをしたい。

#内航船の日・・・アート的発想で生み出したハッシュタグがひろがり、陸と海の想いで島国ニッポンを包みこむ。

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4年ほど前、ツイッターでフォローしていた内航船の船長さんが、内航船、内航船!と発信していました。

それは、あまり知られていない内航船をもっとPRすることで深刻な人手不足を打破したいという思いからでした。

ぼくは絵描きの立場で何か応援できることはないか、恩返しできることはないかと、2つのことを考えつきました。
 
1つ目は、海の日の直前、7月15日を語呂合わせでナイコーと読み、「内航船の日」にしよう!と呼びかけたこと。

これが反響をよび、全日本内航船員の会を中心とした多くの方々の協力で、2015年には一般社団法人「日本記念日協会」から正式に記念日として登録・認定されました。

いまでは、この日のみならず年中 #内航船の日 のハッシュタグで盛り上がっています。

一度だまされたと思って検索してみてください、船乗りさんたちの日常が、とてもおもしろいですよ。 

SNSがきっかけでうまれた商船の船乗りの一日を描いた絵本雑誌が、異例となる重版で9万部越え。

谷川夏樹『かもつせんのいちにち』(福音館書店) 福音館書店ホームページ http://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5419

谷川夏樹『かもつせんのいちにち』(福音館書店)
福音館書店ホームページ

2つ目は、絵本。以前、絵本『コンテナくん』を出版させていただいていた福音館書店さんに、未来を担う子どもたちに内航船のことを知ってもらうための絵本を出したいと相談し、編集者の方の尽力のおかげで企画を実現することができました。

ぼくは船の形状ではなく船員さんたちの日常を伝えたいと考え、実際の貨物船に乗り込んで取材させていただきました。加えてツイッターで船員さんたちがつぶやく生の声を集約し、絵本にこめました。

約3年にわたる取材・制作期間を経て「かがくのとも」2018年3月号、『かもつせんのいちにち』として発行され、想像以上の反響。月刊誌としては異例の重版を重ね、いまだに問い合わせをいただいています。

ここまで部数が伸びたのは、業界団体を通じて地元の教育機関や図書館に寄贈する動きが全国的にひろがったことが要因で、うれしい半面、人手不足に対する危機感の表れだと感じています。

  

7/15(日)→30(月)
現役の船員が撮影した写真展。
東京スカイツリーのふもとの銭湯・大黒湯にて開催! 

提供:全日本内航船員の会 (C)五十路前見習い甲板員「駿河湾の夜明け」西伊豆の田子沖

提供:全日本内航船員の会 (C)五十路前見習い甲板員「駿河湾の夜明け」西伊豆の田子沖

船員さんが撮影した写真を募り、厳選して銭湯の待合室で展示する「海から届ける写真展」が、今年で3年目を迎えます。海で働く人でしか撮れない写真は、ときに激しく、ときに優しく、とっても感動的です。

船員たちへ贈るメッセージノートもありますので、ぜひ、ご高覧ください。

詳しくはこちら「全日本内航船員の会公式ウェブサイト」 

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