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概要
高崎市出身の松本忠義(1909-2008年)と、札幌に生まれ生涯の大半を高崎で過ごした豊田一男(1909-1989年)は、本年、ともに生誕110周年を迎えます。後に戦後日本美術に大きな足跡を残すことになる2人は、13歳で群馬県立高崎中学校(現・県立高崎高校)に入学し、2年上級の山口薫から大きな刺激を受けて画家を志すようになりました。 本展では、青春時代からよき友、よきライバルとして切瑳琢磨を繰り返しながら、やがてまったく異なる世界観を画中に体現してゆくことになる2人の画家の作品と制作を振りかえるものです。 身近な動物や風景から、内なる幻想を紡いだ松本忠義。環境破壊や戦争の愚かさを、ユーモアと詩情を込めてみつめた豊田一男。両者の生誕110年を記念して、高崎市美術館および高崎市役所倉渕支所が有するコレクションを中心に紹介します。 さらに二次元の絵画を三次元の立体造形に移す模型モデル「AOKIT(アオキット)」で知られる青木世一(あおきせいいち・1954年茨城県出身)をゲストに迎え、松本忠義の代表作品《錬金通りにて》を立体再現して展示します。高崎市内に実在する風景の中に超現実的なモティーフが去来する《連金通りにて》をほぼ実物大のブースに起こし、来館者の皆さんに絵の中に人り込むという新しい休験を楽しんでいただきます。
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