夏休みにお子さんと楽しめる! 世界中にファンを多数抱える「チームラボ」のアートあれこれ

チームラボ《お絵かきフライト》©チームラボ

2001年から活動を開始したアートコレクティブ「teamLab(チームラボ)」。アーティスト、プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されています。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団として世界的に知られています。

今回は、世界各国にファンを多数抱えるチームラボのアートを満喫できる展覧会などを5つピックアップしてご紹介します。早速、みていきましょう。

1.「チームラボ かみさまがすまう森 - ジーシー」@御船山楽園(九州・武雄温泉)

チームラボ 展覧会風景「チームラボ かみさまがすまう森 - ジーシー」 2023 九州 武雄温泉 御船山楽園 © チームラボ, Courtesy Pace Gallery

九州・武雄温泉にある御船山楽園にて大自然のアート展「チームラボ かみさまがすまう森 - ジーシー」が、2023年11月5日(日)まで開催中です。9年目を迎える本展は、雄大な森の中に、自然とテクノロジーが融合したインタラクティブなアート空間を創り出しています。自然や廃墟を用いた20点以上の作品群が広がっており、一見の価値あり。

本展は、暗闇に広がる森の中に入ることで始まります。光と音、近づくことで反応する植物のインスタレーションなどが特徴的で、森の中を歩いていると、光の滝や、巨石に咲いては散る花々、人の動きに合わせて光り輝く木々、池の水面にプロジェクションされた魚の群れによって描かれる作品などが現れます。本展においてチームラボは、自然と人間と時間の関係性をテーマに、テクノロジーを用いた新しい表現を模索しているといいます。

 

チームラボ《小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Mifuneyama Rakuen Pond》2015, Interactive Digitized Nature, 13min 24sec, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery

この展覧会はチームラボが2015年からライフワークとして活動を続けてきたもので、この地で多くの新しい作品が模索され、制作され続けています。この度、1845年(江戸後期頃)からあったのではないかとされる石畳の道が発掘され、新たな作品として公開されます。道は御船山楽園の庭園から樹齢3000年以上の巨木へと続き、歩くペースによって音楽体験が変わる空間となります。

チームラボ代表の猪子寿之は「私自身、庭園と森との境界の曖昧な場で道を失いさまよっている時に、自然と人との営みの、長く続いてきた境界のない連続性の上に自分の存在があることを感じることができた。だからこの広大な庭園と森の中を迷い込んで行くような展覧会を行いたいと思ったのだ」と語っています。

■チームラボ かみさまがすまう森 - ジーシー
会期:2023年7月14日(金)- 11月5日(日)
場所:御船山楽園(佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100)

2.個展「チームラボ 無限の連続の中の存在」@姫路市立美術館(兵庫県姫路市)

チームラボ《反転無分別- Light in Dark》、《Dissipative Figures – Human, Light in Dark》© チームラボ※参考 画像、前期展示

兵庫県姫路市にある姫路市立美術館にて、個展「チームラボ無限の連続の中の存在」が開催中です。会期は前期と後期に分かれ、前期が2023年7月22日(土)から10月9日(月・祝)まで、後期が10月21日(土)から2024年1月21日(日)までとなっています。前期は、「反転無分別 - Light in Dark」や「Dissipative Figures – Human, Light in Dark」、「増殖する無量の生命」他などを展示。後期は、前期の展示作品を全て入れ替えて開催します。

チームラボ《増殖する無量の生命》© チームラボ ※参考画像、前期展示

姫路市立美術館は「チームラボは、アートによって人類の世界認識を変えようとしています。本展において、鑑賞者は、自分が立つ現実空間と、彼らが展開する作品空間がつながる『ボーダレス』な空間―超主観空間―に“没入”する経験を通じて、この世界が連続性の上に成り立っていることを身体的に認識することでしょう。近年、チームラボの探求はさらに深化を遂げ、『生命とは何か』というテーマのもと、次々と作品を発表しています。『私という存在は、心と体とそれらと連続する環境によって創られている』と彼らはいいます。生物と無生物という認識の境界をも超えようとするチームラボの現在地を、前期・後期の展示替えを通して長大なスケールで展開します。」と述べています。

個展「チームラボ 無限の連続の中の存在」

会期:前期 2023年7月22日(土)‐10月9日(月・祝)/後期 2023年10月21日(土)‐2024年1月21日(日)

場所:兵庫県姫路市・姫路市立美術館(兵庫県姫路市本町68-25)

3.チームラボフォレストが、ひまわりの咲く夏の景色に@チームラボフォレスト(福岡市)

チームラボ《つぶつぶの地層のふわふわな地形 - A Whole Year per Year》©チームラボ

福岡市の常設ミュージアム「チームラボフォレスト福岡- SBI証券」(以下、チームラボフォレスト)にて、7月15日(土)から期間限定で夏の景色が登場。高低差のある立体的な世界は、ひまわりをはじめとした、夏の花々でできた動物たちが歩き回る他、季節限定で複数の作品が夏の様相になります。なかでも、《つぶつぶの地層のふわふわな地形 - A Whole Year per Year》と《群蝶、儚い命 - A Whole Year per Year》の作品空間は、身体を没入させていく体験がさらに拡張します。

 

チームラボ《うごめく谷の花と共に生きる生き物たち - A Whole Year per Year》©チームラボ

「運動の森」にある、花々でできた生き物たちが立体的な世界に生息している《うごめく谷の花と共に生きる生き物たち - A Whole Year per Year》や《花と共に生きる動物たちII》は、夏の季節限定で、ひまわりをはじめとした夏の花々でできた動物たちが歩き回ります。

また、この度リニューアルされる、多様な色の粒が降り注ぎ、地層模様を描く《つぶつぶの地層のふわふわな地形 - A Whole Year per Year》や、群蝶が季節ごとに色を変えながら舞う《群蝶、儚い命 - A Whole Year per Year》も、夏の季節ならでは様相に変化します。

■チームラボフォレスト福岡

会場: チームラボフォレスト福岡- SBI証券

BOSS E・ZO FUKUOKA 5階(福岡PayPayドーム隣)
(福岡県福岡市中央区地行浜2-2-6)

4.「チームラボボタニカルガーデン大阪」がオープン1周年! ⼤阪市内在住の⼩中学⽣を無料招待@長居植物園(大阪市)

チームラボ《風の中の散逸する鳥の彫刻群》2022, Interactive Digital Installation, Raised earth, Birds, Wind, Flora, H7300 mm W11550 mm (left), H7610 mm W111820 mm (center), H7670 mm W12300 mm (right), Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery

大阪市の長居植物園に常設しているチームラボによるオープンエアーナイトミュージアム「チームラボボタニカルガーデン大阪」が、2023年7月29日(土)にオープン1周年を迎えます。「チームラボボタニカルガーデン大阪」は、2022年7月のオープン以来、訪日外国人の来場も増加しており、2023年6月は来場者の約6割を訪日外国人が占めています。また、国内外問わず、幅広い年齢層が来場しているのが特徴です。来場者の増加により、会場の長居植物園では、昼夜を合わせた2022年度の年間入園者数100万人を達成しました。これは、1974年の開園以来初めての記録です。

チームラボ《生命は闇に浮かぶまたたく光 - ヒマワリ》2022, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery

8月5日(土)からは、20,000株のひまわりが咲き誇るライフガーデンにて、ヒマワリの花が夜の闇に浮かび上がり、光り輝く作品《生命は闇に浮かぶまたたく光- ヒマワリ》を期間限定で公開します。展示期間は、8月5日(土)から8月20日(日)、見頃は8月10日頃の予定です。展示期間は、開花状況等によって変動する可能性がありますので、公式サイトにて最新情報を確認のうえ来場してください。

カピラリスの光は、人々が近くで立ち止まると、さらに強く輝き、音色を響かせる。チームラボ《光色の草原 - カピラリス》©チームラボ

また、7月29日(土)には、夏から冬にかけて見られる作品《光色の草原- カピラリス》も公開になります。「チームラボボタニカルガーデン大阪」のアート空間は、春夏秋冬、植物園の四季と共に移り変わり、今後も季節限定の植物を活かした作品を展示する予定です。

「チームラボボタニカルガーデン大阪」は、大阪市や地域の方々に協力をいただき、1周年を迎えることから、大阪市内在住の小中学生の無料招待を2023年7月15日(土)から9月3日(日)の期間に行います。対象は、公式チケットサイトから招待期間内のチケットを事前に予約した方となります。チームラボは「子どもたちへの学びの機会を提供したい」という思いから、これまでも教育的なプロジェクトを実施してきました。「1周年ではぜひ地元の子供たちにも学びの場として来園して欲しい」と述べています。

■「チームラボボタニカルガーデン大阪」入場方法:

「チームラボ ボタニカルガーデン大阪」公式チケットサイトから対象期間内のチケットを事前にご予約の上ご来場ください。

対象:大阪市内在住の小中学生
期間:2023年7月15日(土)‐9月3日(日)
注意:・大阪市内に在住の小中学生が対象です。
   ・中学生以下の方だけではご入場いただけません。中学生以下の方のご利用には、18歳以上の保護者様の同伴が必要です。
    保護者様の分のチケットを別途ご購入下さい。
   ・未就学児を含む、子ども3名につき保護者様1名が必要です。
   ・入場時に年齢と大阪市内在住であることがわかる公的身分証明書等を確認させていただくことがあります。


5.「チームラボ お絵かきフライトとつながる!積み木のまち」を開催@旧善通寺偕⾏社(香川県善通寺市)

チームラボ《お絵かきフライト》©チームラボ ※参考画像

⾹川県の善通寺市にて、善通寺市市制施⾏70周年記念「チームラボ お絵かきフライトとつながる!積み⽊のまち」が、2023年7⽉30⽇(⽇)から8⽉27⽇(⽇)まで開催されます。「共創」をコンセプトにした教育的なプロジェクトであり、他者と共に世界を⾃由に創造することを楽しむ《お絵かきフライト》と《つながる!積み⽊のまち》を展⽰する他、新作を含むアート作品も展⽰。

飛行機、チョウ、タカの輪郭が描かれた紙にお絵かきする。チームラボ《お絵かきフライト》©チームラボ ※参考画像

《お絵かきフライト》では、紙に描いた⾶⾏機、チョウやタカの絵が⽴体で出現し、⽬の前の世界に⾶び立ちます。タブレットを使うことで、⾃分が描いた絵を、それぞれの視点で操縦することができます。

積み木がたくさんうまく繋がると、乗り物は進化し、街がどんどん発展していく。チームラボ《つながる!積み木のまち》©チームラボ

積み⽊を置いて、列⾞や⾞など、いろんな乗り物が⾛る街を作る《つながる!積み⽊のまち》では、積み⽊がたくさんうまく繋がることで、乗り物が進化していきます。

夏休み期間中開催されていますので、興味のある方は、ぜひお子さんと一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか。

「チームラボ お絵かきフライトとつながる!積み木のまち」

会場:旧善通寺偕行社(香川県善通寺市文京町2-1-1)
開催時間: 11:00 - 21:00 ※最終入館は20:30(閉館日なし)
開催期間:2023年7月30日(日)- 2023年8月27日(日)
料金:大人800円 小中高500円(未就学児無料)

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