ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.08.08
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概要
谷本景氏は伊賀焼の窯元の家に生まれ、若き日にはフランス、パリで銅版画を学び、古伊賀の伝統の中に独自の現代性を表現する作家です。これまでも茶道具などの他に、銅鐸をイメージして生まれた、土に埋もれて朽ちかけるものの美を表現した造形作品「古代から」シリーズを制作してきました。本展では谷本景氏の 2018 年より新たに始まった陶板のシリーズ 10 点を展示します。陶板は 1 点 40×30cm 程で、大地が乾燥してひび割れたようなもの、磨かれた黒石に白く粉がふいたようなもの、真っ赤に燃える溶岩が冷え固まる途中のようなものと、迫力のある土の表情を表現した圧倒的な存在感が見どころです。家業の伊賀焼を継承しながら、一方で絵を描き、今日も平面作品の制作を続けている谷本氏。これまでの代表作「古代から」シリーズでは、銅鐸のかたちに、長い歳月土に埋もれ、腐食し朽ちかけゆく美を見出し、そこへ馳せる想いを独自の洗練された現代性で表現してきました。新作ではより平面に近い矩形の支持体である陶板に、大地の力そのものを濃厚な密度で表現しています。
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