ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.03.05
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概要
国土の7割を森林が占める日本では、豊富な木材資源を利用して、古くから様々な生活用具や建築物が作られてきました。そして6世紀半ばに仏教が伝来すると、信仰の対象としての仏像が盛んに作られるようになり、平安末期から鎌倉時代を頂点に、数々の傑作が生みだされました。その後木彫表現は緩やかに衰微しつつ明治期を迎えますが、急激な西洋化への反動として起こった伝統美術復興の流れの中で、再び命を吹き返します。この木彫復活の中心にいた作家の一人が平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)で、107年の長寿を生きた田中は、明治、大正、昭和の三代にわたって数々の優れた作品を残しました。この田中の像大な業績を顕彰して存命中の1972年に設けられたのが「平櫛田中賞」です。以来今日まで29人の作家がこの賞の栄誉を受けていますが、今回の展示ではその中から5人の彫刻家と田中自身の作品をあわせてご紹介します。長い伝統を持つ木彫表現の神髄と、そこに新たな息吹を与えようとする作家たちの様々な試みをこ堪能ください。
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