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森淳一《山影》 2018 陶 15.9×13.8×2cm 撮影:宮島径 ©︎MORI Junichi Courtesy Mizuma Art Gallery:森淳一「山影」ミヅマアートギャラリー ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部    更新日: 2018.11.02

EXHIBITION / 展覧会

新宿区

森淳一「山影」

ミヅマアートギャラリー| 2018.10.24(水) 〜 11.24(土)

  • 普通

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概要

ミヅマアートギャラリーでは10月24日(水)より、森淳一展「山影(さんえい)」を開催します。
2014年の「tetany」以来4年ぶりの個展となる本展は、久々の発表となる石彫に加え、木彫、油彩、陶と多様性に満ちた作品群で構成されます。

 

本展のタイトルでもある作品《山影》は、作家の故郷・長崎市の中心にある、金比羅山という山がモチーフとなっています。標高366mの穏やかな低山ですが、長崎の原爆投下時に多くの生死を分けた場所でもあります。
被爆者の中には、この山を越えて逃げようとし、山中で力尽きる人々が多くいました。一方、爆心地から山を挟んだ旧市街地では、原爆の爆風が遮られ、命を取り留めた人々もいたと言われています。

 

今回森淳一は、黒大理石を素材にこの金比羅山の制作に取りかかりました。制作の発端になったという、聖母子像の「ピエタ」。
なだらかな山の起伏が、キリストの亡骸を抱えたマリアが纏う布のドレープを連想させると同時に、森はその存在にピエタと似た神々しさを見出していました。さらに制作を進めるにつれ、俯瞰した石のドレープの下に、骨張った手足や、人間が蠢くような気配を感じとっていったと言います。
滑らかな黒い面の下の、壮絶な生と死、そして光と影。まさに現代のピエタと言えるかもしれません。

 

この山の麓で生まれ育った作家にとって、石を彫り進めていく過程は、慣れ親しんだ山中に一歩一歩、足を踏み入れて行くような感触に近いものだったと言います。
歴史の影に光を当て、作家自身の過去を辿った本作は、森淳一の新たな代表作となるでしょう。
 

 

森淳一  無題ー兆候 2  2018 木、大理石、象牙、アクリル絵具  40×24×11.5cm 撮影:宮島径 ©︎MORI Junichi Courtesy Mizuma Art Gallery:森淳一「山影」ミヅマアートギャラリー

 

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開催概要
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会 期:2018年10月24日(水)~11月24日(土)
会 場:ミヅマアートギャラリー
時 間:11:00〜19:00
休 廊:日・月・祝
WEB: http://mizuma-art.co.jp/

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