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概要
1980年代は、現代史の中でどのような時代に位置づけられるでしょうか。日本では、昭和から平成へと時代が変わり、バブル景気に沸く一方、大きな事件や事故、災害に見舞われた時代でした。また、20世紀末の混沌とした世界情勢の影響を受け、人々の感情や内面が激しく揺さぶられた10年でもありました。
美術は、時に時代を映し出す鏡のような存在であるといわれます。現に80年代の美術も、そうした時代状況を反映して、複雑で多様な展開を示しました。例えば、70年代以前の現代美術が、幾つかの主義主張や流派によって分類されたのに対して、80年代以降は、主流となる大きな動向がなくなり、異なる傾向の個別の作品が併存するようになりました。それを「前衛」の消失と言い換えることもできるでしょう。
そのような捉えどころの無さがある一方で、逆に80年代の美術状況が、かつてないほど活気づき、刺激的なものになったことも事実でしよう。過去の経緯に束縛されない自由奔放な若者たちが、現代美術の表舞台に一斉に登場し出すのもこの時代特有の現象でした。
本展では、こうした80年代の美術のさまざまな局面を、当時活躍した多くの作家の作品によって紹介し検証してまいります。そして、これら多種多様な作品に、ある共通するテーマや造形性が見出された時、それは紛れもなく80年代という時代性が生み出した美術表現であるといえるのではないでしょうか。
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