ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2018.10.08
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概要
物語に寄り添う挿絵は文章の内容に親しみを持たせ、読者の想像力を刺激します。時にはすこしの息抜きをももたらしてくれるでしょう。
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家として広く知られているアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、活動初期のころから生涯にわたって多くの挿絵を手がけてきました。特にまだ無名であったころは挿絵画家として生計を立てていたことが知られています。
物語をよく理解し、独自に咀嚼されたミュシャの挿絵は文学的な内容を昇華しドラマチックに、そして装飾によって美しく視覚化されています。白い象が主人公の物語、騎士とお姫様の悲恋、歴史の伝承や英雄譚…食べるものにも困窮した苦境にあった時期だけでなく、パリで一躍流行の画家になったあとも、そして祖国へ帰郷したあともミュシャは挿絵を手がける仕事に関わり続けています。いわばミュシャにとっては創作の原点といえるのかもしれません。
本展覧会ではミュシャが彩る物語の「挿絵」について注目し、合わせてミュシャの個人コレクターであり貴重な資料も多く蒐集されている尾形寿行氏のコレクションから書籍や雑誌などに表された作品を初期から晩年までご紹介します。
ミュシャによってより豊かに描かれたイメージを想像の翼にのって辿ってみましょう。
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