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概要
本年は明治維新から150年目にあたります。日本は大日本帝国憲法を制定し、内閣制度を設けて近代国家として歩み出しました。さらに戦後、日本国憲法のもとで民主主義国家に移行し、短期間で経済大国と呼ばれるようになりました。この間、日清・日露・太平洋と三度の戦争、関東大震災や東日本大震災などの大きな天災も経験しています。
激動ともいえるこの150年のあいだに、書をはじめとする美術にもさまざまな変化がありました。開国による中国文人たちとの交流の本格化、茶の湯の流行と平安古筆の尊重、美術館の設立と大規模展覧会の創設、表現主義的な作品の登場など、枚挙に暇ありません。書を取り巻く制度や環境の変化は、作家の思想に直接影響し、作品の変化となって表れてきたのです。
今回は成田山新勝寺および成田山書道美術館の所蔵品のなかから、この150年の書の代表作を選び、三期に分けて編年的に紹介します。書は伝統的ないとなみとして前時代の風貌を踏襲しながら発展してきました。一方で、逃れることのできない時代の変化によって、その時代に特有の新たな表情が生まれます。この150年間にそれまでの日中の書にはない大きな変容が見られます。
成田山書道美術館は開館25年を迎え、この時代の書のコレクションでは全国有数の美術館となりました。この機会に近現代の書の魅力を十分ご覧いただきたいと思います。
【会 期】
Ⅰ期 2018年6月16日-8月26日
Ⅱ期 2018年9月1日-10月21日
Ⅲ期 2018年10月27日-12月16日
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