国際芸術祭「あいち2022」の主な会場が発表! 愛知芸術文化センター他、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)と全4会場で行い、会場間のヒエラルキーをなくす

「あいち2022」芸術監督の片岡真実氏

「あいちトリエンナーレ」から名称と体制を大きく変えて、来年2022年7月30日(土)から10月10日(月・祝)までの73日間開催される「国際芸術祭『あいち2022』」。2021年5月25日(火)に開催されたオンライン記者会見で、森美術館館長であり、国際美術館会議(CIMAM)会長も務める片岡真実 芸術監督より、主要会場が発表されました。
 

「あいち2022」芸術監督の片岡真実氏 photo:Ito Akinori

「STILL ALIVE 今、を生き抜くアートのちから」をテーマに掲げる本芸術祭の主な会場として、毎回メイン会場に選ばれている愛知芸術文化センターの他、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)で開催されます。早速、各会場について、みていきましょう。
 

愛知芸術文化センター

愛知芸術文化センター 提供:国際芸術祭「あいち」組織委員会事務局 ※記事内の会場に関する画像はいずれも同事務局提供

愛知芸術文化センターは、国内外の20世紀美術を中心に充実した作品を所蔵する愛知県美術館、大ホール、コンサートホール、小ホールなどを有する愛知県芸術劇場、アートスペース、アートライブラリー、アートプラザで構成される愛知県文化情報センターからなる複合文化施設。

愛知芸術文化センター内観

愛知県の文化芸術の拠点として、名古屋市の中心部に1992年に開館されました。
 

一宮市

一宮市

愛知県の北西部に位置する人口約38万人の尾張地方の中核市である一宮市。尾張国の「一宮」が真清田神社であったことから、その門前町であるこの地域が「いちのみや」と呼ばれるように。

一宮市
江戸時代より綿織物の生産が盛んとなり、絹綿交織物の生産を経て、毛織物(ウール)生産へと転換、「織物のまち一宮」となりました。雄大な木曽川を北西に配し、鎌倉街道や美濃路など古来より日本の水陸交通の要所として発展。現在では、名神高速道路と東海北陸自動車道などが通り、9つのインターチェンジがあります。近年は、一宮が誇る上質の生地「尾州」のブランド力強化を進め、木曽川が育む豊かな自然とともに産業と観光の振興に取り組んでいます。
 

常滑市

常滑市
知多半島の中央、西海岸に位置する人口約6万人の市である常滑市。平安時代末期頃から「古常滑」と呼ばれる焼き物の産地として知られ、瀬戸、信楽、越前、丹波、備前と並び、日本遺産に認定された日本六古窯の一つ。常滑はその中でも最も古く最大の規模とされています。海に面していることから海運業が発展し、常滑焼は海路により全国各地へ供給されました。江戸時代以降は急須、明治時代からは土管、タイルなど時代に合わせた焼き物を生産し、現在でも窯業は主産業となっています。最も盛んだった昭和初期の風情を随所に残す「やきもの散歩道」は、煙突・窯・工場などが点在し、観光スポットとして親しまれています。沖合に中部国際空港(セントレア)があり、中部圏の空の玄関口となっています。

常滑市



有松地区(名古屋市)

有松地区(名古屋市)
有松地区(名古屋市)は、名古屋市南東部に位置し、江戸時代より「有松・鳴海絞」の製造・販売により発展してきた東海道沿いのまち。慶長13年(1608年)、東海道の鳴海宿と池鯉鮒(ちりゅう)宿の間に尾張藩により開かれました。東海道を往来する旅人の土産ものとして絞り染め(有松・鳴海絞)が考案され、以降、絞りとともに発展してきました。名古屋市は同地区を歴史的な町並みを保存する「町並み保存地区」に指定していますが、加えて、2016年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定、2019年には文化庁から日本遺産に認定されました。江戸時代の浮世絵さながらの景観が東海道沿いに広がっており、有松・鳴海絞の他、町並みや山車などの伝統的な文化を今に伝えています。

有松地区(名古屋市)

会場の選定にあたって、片岡氏は「愛知県の産業、自然、社会的な歴史が投影された作品を考慮したいと思っていたので、文化的な歴史のある会場を探していた。これまで割と規模の大きな都市が選ばれていたのに対し、中小規模の地域も会場に入れた。それぞれの魅力を発揮しながら、国際展の会場になっていくと思う」と語っています。

また、「愛知芸術文化センターを必ずしもメイン会場と考えなくていい」とし、「それぞれが異なる役割を果たし、ヒエラルキーをなくしていきたい。実際の展示では、どうしても物理的な規模に差が出るが、全体を構成する意味としてはヒエラルキーがない。個別の意味を持って会場を選んでいるので、それぞれが全体のストーリーの中で、必要であるから選ばれていることがわかる構成にしたい。現代アートを楽しむだけではなく、それぞれのまちを存分に楽しんでいただきたい。アートを観ながら、それぞれの地域の歴史についても体験して欲しい」と思いを述べました。

これまで会場として選ばれていた名古屋市美術館は、「その時期、他の展示がすでに決まっていた」とし、候補の対象にならなかったと言います。名古屋市内の長者町や四間道のエリアに関しては、「(過去のトリエンナーレで)良い関係を作ってきた。会期中、イベントやパフォーミングアーツの会場として検討したい」としています。

また、ボランティアに関して「すでにラーニングキュレーターの方で、計画を作り始めている。近日中に案内ができると思う。前回の形を踏まえて、新しい仕組みを計画している」と話しました。

いよいよ来年度開催される「あいち2022」。全体像も徐々に見えてきて、アーティストの発表が待ち遠しくてなりません。
 

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