「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」 国立国際美術館 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部

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「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ 」《IE: THE PLAY HAVE A HOUSE》展示風景

プレイ(THE PLAY)は関西を中心に 1967 年から活動しています。
現在中心となるのは 5 名(池水慶一、小林愼一、鈴木芳伸、二井清治、三喜徹雄)ですが、メンバーは流動的で、何らかのかたちでこれまでプレイに参加した人の数は 100 名を超えています。
プレイが活動を始めたのは、読売アンデパンダン展終了後に日本各地でさまざまな前衛芸術が花開き、路上でのゲリラ的なパフォーマンスが全盛期となった 1960 年代後半でした。1970 年代頃までは「ハプニング」、以後は「行為」「パフォーマンス」「プロジェクト」などと呼ばれるプレイの活動は、その大部分が野外で行われています。
発泡スチロール製のイカダで一日かけて川を下る、京都から大阪へ羊を連れて旅をする、山頂に丸太材で一辺約 20m の三角塔を建て雷が落ちるのを待つなど、主に都市近郊の自然のなかで行われるその活動は、美術館や画廊を主な発表の場とする芸術の範疇を軽やかに越えていくものでした。
また美術館での展覧会においても、展示室の大きな窓をはずして室内に設置するなど、閉じた空間に驚くべき解放感をもたらしてきました。このように、美術の制度から常に一歩外に出ようとするプレイの活動は、牧歌的ながらも批評性に富み、制度批判やオフ・ミュージアムの動向に関連して大いに注目を浴びてきました。
しかし、芸術という枠組みを意識しつつも、プレイの射程は初期の段階からそれを大きく越えようとしていたことを忘れてはなりません。プレイは、自然のなかで人間が行う普遍的な営みについて常に考えを巡らせてきました。彼らにとって海や山や川、風や雷は、単なる環境や現象ではなく、過去や未来へと開かれた永い時間を示唆するものです。
彼らの暮らしからそう遠くないこうした自然の中での「行為」を計画し、そこに身体ごと飛び込んで非日常を体験すること、そしてその体験をまた日常に持ち帰ることの繰り返しにこそ、プレイの活動の本質を見てとることができます。
49 年という長きに亘りこの往還運動を続けてきたプレイの活動には、否定しようのない強度があります。雷が落ちるのを 10 年間待ち続け、40 年以上経ってからイカダで川下りの「続き」を実行するという粘り強い時間感覚。遠回りでも自分たちの手で着実に計画を実行していくような、身体を使った経験への揺るぎない信頼。より新鮮な情報が価値をもち、めまぐるしく変わる時流に応じた柔軟性が評価される現代において、プレイの活動はかつてと別の批評性も帯びているのです。

 

THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ

会 期:2016年10月22 日(土)~2017 年 1 月 15 日(日)
会 場:国立国際美術館  地下 2 階展示室
開館時間10:00 ─ 17:00 ※金曜日・土曜日は 20:00 まで(入場は閉館の 30 分前まで)
休館日月曜日
観覧料:一般 430 円(220 円) 大学生 130 円(70 円)
( )内は 20 名以上の団体料金 高校生以下・18 歳未満、65 歳以上無料
心身に障害のある方とその付添者 1 名無料(証明できるものをご提示願います) 
URL:http://www.nmao.go.jp/exhibition/2016/play.html

同時開催

日伊国交樹立 150 周年特別展  アカデミア美術館所蔵    ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち

開館時間等は「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」展とは異なりますので別途ご確認ください。
URL:http://www.tbs.co.jp/venice2016/outline/osaka.html

 

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