贋作エトセトラ:アートをおしきせ 20180501

ARTLOGUE 編集部

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アートにまつわる色々を、(ほぼ)毎日紹介、おすすめしていきます。手帳ですら一年使い続けられなかったこともあり、毎日というタスクがとても不安、4月1日に始めればよかった…です。

今日は、南仏エルヌにある美術館の収蔵品が半数以上偽物であったというニュースから一冊。

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瀬木慎一『真贋の世界: 美術裏面史 贋作の事件簿』、河出書房新社、2017年

「なんでも鑑定団」の鑑定士としても知られる美術評論家、瀬木慎一氏(1931~2011)が古今東西の贋作事件を紹介しています。

エルヌの事件を思わず思い出す「市民が告発した贋作美術館」の章や、自作を贋作と主張して罰金刑に処せられたジョルジュ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico, 1888~1978)を取り上げた章、表現手法としての剽窃、模倣についても言及した章があり、1977年に刊行された本ながら今読んでも面白い!文末には紀元前四世紀からはじまる「贋作年表」がついており、こちらもおすすめです。

GW中にじっくり読んでみてはいかがでしょうか。

以前松本清張(1909~1992)のミステリ『真贋の森 (中公文庫)』を読んだ時、本物として高く評価され、美術史の流れに組み込まれた、あるいは美術史の流れに大きく影響している作品は想像以上にあるのではないか?とゾクっとしました。

造詣の深いその道のプロが本気を出してきたら、科学的な検証を抜きにして真贋を見極めるのはかなり難しいと思います。その道のプロ側にも興味がわいたので、2005年に逮捕されたギィ・リブの自伝『ピカソになりきった男』も今読んでいますが、読了したらこちらでご紹介しますね。