ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.01.30
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概要
丸く愛らしい顔立ちに品格のただよう、幼児の姿をした内裏雛(だいりびな)をはじめ、子供仕立てに作られたお雛さま(稚児雛(ちごびな))は、昭和初期、三菱第4代社長の岩﨑小彌太(1879-1945)が、夫人孝子のために、京人形司の老舗 「丸平大木人形店」の五世大木平藏に、特別に誂えさせたものです。豪華な装束の織りや染め、刺繡、金工など、精緻を尽くした工芸美が随所に見られるこの雛人形は、戦後ひとたび散逸しましたが、桐村喜世美(きりむらきよみ)氏(茂照庵(もしょうあん)・京都福知山市)により、段飾りの雛人形15体すべてと道具類の多くが集められ、2018年、岩﨑家ゆかりの静嘉堂に寄贈されました。本展は、この「岩﨑家雛人形」とともに、武者人形や犬筥(いぬばこ)など人形の優品が多数、静嘉堂に寄贈されたことを記念し、感謝をこめて開催するものです。また五世大木平藏の傑作とうたわれる、小彌太の還暦祝いに孝子夫人から贈られた、58体からなる日本の童子や唐子たち、七福神の寿ぐ「木彫彩色御所人形」も、一堂に並びます。喜びの表情にあふれるかわいらしい人形たちの姿を、静嘉堂庭園の梅の季節にどうぞお楽しみ下さい。
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