約10,000点の靴が貯蔵される美術館「サルバトーレ・フェラガモ美術館」

Manami Palmieri

Manami Palmieri

thamnail

イタリアのフィレンツェで誕生したハイブランド「サルバトーレ・フェラガモ美術館」では、ファッションアイテムとしての靴のトレンドを長きに渡り世に送り続けた、その功績と軌跡を辿ることができます。


「サルバトーレ・フェラガモ」誕生の街、フィレンツェ

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イタリアのトスカーナ州にある世界遺産の街「フィレンツェ」は、ルネッサンス発祥の地ともされ、歴史的価値の高い建造物や希少な芸術品の数々を保有しています。世界屈指の靴のハイブランド「サルバトーレ・フェラガモ」は、そんなフィレンツェの街に1927年に誕生しました。現在のサルバトーレ・フェラガモ本店の建物は歴史的建造物としても希少価値が高く、1289年に建てられたスピーニ・フェローニ宮殿を改装し、1938年にオープンしたものです。

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サルバトーレ・フェラガモの本店は高級ストリート「デ・トルナブオーニ通り」に面したサンタ・トリニタ広場にあり、街の中心部に流れるアルノ川を望むことができる美しいロケーションにあります。店内には、新作を始め、フィレンツェ本店でしか購入できない商品の数々が並び、地下一階に美術館「サルバトーレ・フェラガモ美術館」を併設しています。


「スターの靴職人」の名声を得たフェラガモ

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サルバトール・フェラガモ(Salvatore Ferragamo, 1890~1930)はイタリア・ナポリ近郊の街「ボニート」に14人兄弟の11番目として生まれます。幼少の頃に、近所の靴屋に通い、9歳の時に最初の靴を製作し、12歳の時に地元で自分の店を持ったという逸話があります。その後、19歳の時に、靴の製作に生かすことができる体の構造を勉強するために、米国へ渡り、サウス・カルフォルニア大学で解剖学を専攻します。そして、卒業後の1914年には、オーダーメイドのお店をオープンさせます。彼の巧みな技術で作られる靴は評判を呼び、ハリウッドスターの多くの靴を手がけることとなり、「スターの靴職人」と呼ばれるほどの名声を得ます。しかし、イタリア・フィレンツェに拠点を移すことを決断し、トスカーナの優秀な靴職人60人ほどを集め、全ての工程を手作業で行う工房を1927年オープンしました。


フェラガモの軌跡を辿ることができる靴の美術館

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サルバトーレ・フェラガモ 美術館では、フェラガモがフィレンツェに工房を移した1927年から亡くなる1960年までの軌跡を辿ることができます。美術館のアーカイブには約10,000点の靴が保管されており、ローテンションで展示されます。さらに、館内では彼が描いた多数のデザイン画が閲覧できます。細部に到るまでこだわりのディテールが描かれたデザイン画はアート作品そのものです。

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サルバトーレ・フェラガモのアーティステックな才能が反映されたレインボーシューズ、時代背景が影響し、セロファンやコルクなど異素材を利用した靴の数々など、彼がファッションアイテム「靴」のトレンドを作ってきた軌跡を常設展では堪能することができます。さらに、企画展も定期的に開催されており「サルバトーレ・フェラガモ」が厳選したアート作品を楽しむ事ができます。


「スターの靴職人」が手がけた靴

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「スターの靴職人」フェラガモが手がけたスターの靴型も美術館の見どころの一つです。 マリリン・モンローモデルのスティレット・ヒールパンプス「Viatica(ヴィアティカ)」は、その美しいフォルムから、女性の憧れの一足として、一世を風靡しました。彼の靴がなぜ世に広まったかについては、デザイン性はもちろんのこと、「体重がかかる土踏まずのアーチの負担を軽減させる構造」という解剖学の知識を靴型に生かした、履き心地の良さも理由の一つとして挙げられます。

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2015年にはイタリア政府からサルバトーレ・フェラガモの功績を讃えられ、フェラガモのアイコン「Viatica(ヴィアティカ)」と彼の解剖学の知識を象徴する振り子が描かれた記念切手が発売されました。ブランドが誕生してから約90年が経った現在も「サルバトーレ・フェラガモ」はの品質の良さとデザイン性の高さで多くの人に愛されています。


風情ある街並みを満喫できる街「フィレンツェ」

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サルバトール・フェラガモが誕生したフィレンツェの街は、歴史的建造物や美術館症などを徒歩でゆっくりと堪能できるのも魅力の一つです。美術館の側を流れるアルノ川沿いには、多くの高級ホテルが並んでおり、中には、フェラガモグループが手がけた「Portrait Firenze」があり、本店や美術館とは異なる「サルバトーレ・フェラガモ」のテイストを滞在型で過ごして見るのも素敵です。

さらに、イタリア観光の際に是非おすすめしたいのが、「Aperitivo(アペリティーボ)」です。アペリティーボは、レストランやバーなどで夕方の時間帯にビュッフェとお酒を楽しむことができるイタリアならではの食習慣です。そして、アペリティーボの後はジェラッテリアでジェラートを。ジェラート片手にライトアップされたフィレンツェの象徴的な「ドォーモ」や「ポンテベッキオ」など、風情ある街並み散策はフィレンツェの楽しみ方の一つです。

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トスカーナ州は優良な革製品が有名で、フィレンツェには数多くの靴の工房が存在します。サルバトーレ・フェラガモ美術館など、靴の足跡を辿りながら、とっておきの一足を見つけてみるのはいかがでしょう


Il Museo Salvatore Ferragamo (サルバトーレ・フェラガモ美術館)

住 所:Piazza Santa Trinita 5/R, 50123 Firenze. Italy
Tel:055 3562846 / 055 3562466
営業時間:10:00〜19:30 
休館日:1/1, 5/1, 8/15, 12/25