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マリメッコ・スピリッツ  パーヴォ・ハロネン/マイヤ・ロウエカリ/アイノ=マイヤ・メッツォラ ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部    更新日: 2017.11.24

EXHIBITION / 展覧会

中央区

マリメッコ・スピリッツ  パーヴォ・ハロネン/マイヤ・ロウエカリ/アイノ=マイヤ・メッツォラ

ギンザ・グラフィック・ギャラリー| 2017.11.16(木) 〜 2018.1.13(土)

  • 普通

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概要

AD新村則人 / D庭野広祐
(Pattern Design: Maija Louekari [Kirsikankukkasade])

 

マリメッコの力強いパターンとユニークな色使いは、1951年以降何十年にもわたって世界中の日常を豊かなものにし、人々がそれぞれの道を歩み人生の喜びを享受できるよう勇気づけました。無駄を削ぎ落とした馴染み深いマリメッコのグラフィカルなパターンは、まるで建築物のような存在感を放つ一方で、自由で有機的な解釈を垣間見ることができます。また、随所には自然の中で過ごす心地よさやフィンランドの伝統的な装飾がふんだんに表現されています。マリメッコは、両極端なこれらの要素の間に存在するたくさんの興味深いニュアンスの集大成であり、常に生まれ変わり続けています。

本展では、才能あるパターンデザイナー3名、パーヴォ・ハロネン/マイヤ・ロウエカリ/アイノ=マイヤ・メッツォラによる仕事と作品を通じて、マリメッコがこの現代において紡ぎ出す物語をお届けします。代表作と合わせて、3名がそれぞれ日本にインスピレーションを得て、この展覧会のために制作した新作パターンも披露します。同じテーマを取り上げているのにも関わらず、デザイナー各人の解釈が全く異なることも特筆すべきことです。参考とした素材や、制作の過程を垣間見せるアイデアラフなどもご紹介します。

多才な彼ら3名による作品は、マリメッコが古今東西人々を魅了し続けてきたパターンや色使いが生み出す世界の、今現在を限りなく横断的かつ多彩に表現するものです。ひとりひとりが個性溢れるスタイルをもって、それぞれの興味から得た刺激を創作活動のなかで具現化しています。
マイヤ・ロウエカリの作品は、物語性のある線画と、技巧を凝らした力強い色合いの融合によって形づくられています。彼女が手がけるパターンは、ありとあらゆるモノが生息する庭や野原、そして神秘的なフィンランドの森など、多様なモチーフに基づいた視覚的な物語となっています。忘れがちなことですが、生き物たちは、私たちのくらす町のすぐ近くにいるのです。本展のために彼女が手がけた新作、「キルシカンクッカサデ(桜の花の雨)」は、賑やかな東京の街並みを題材にしています。桜の花の雨が降りそそぐネオン街を、色鮮やかな服に身を包んだ人々が行き交う様子によって、デザインから活気や喜びが放出されています。

アイノ=マイヤ・メッツォラは、テキスタイルをデザインする際しばしば水彩画を用いますが、本展では特に透明水彩絵の具による技法に焦点をあてています。自然体験が彼女の作品のなかに強く反映されていますが、その気分を見る者へ届ける格好のメディアが水彩画なのです。お花畑や雨雲、草の生い茂った海岸線などがモチーフとなっています。本展のために制作された「コケデラ(苔寺)」は、苔むした日本庭園や寺院からヒントを得ていますが、特に別名、苔寺として知られる西芳寺から大きな影響を受けています。情景にまるで触れることができるような魅力を感じるデザインです。

パーヴォ・ハロネンは、もっとも得意とする技法のひとつ、切り紙の技術によって本展のために「アウレオリ(光の輪)」という名のパターンを作り上げました。この作品は、葛飾北斎が描いた河童や円山応挙による鶴の絵、宮崎駿の映画など、さまざまな日本の芸術や映画にインスパイアされたものです。染め抜きの手法でプリントされたアウレオリの連綿と続く表層は、自然の地表を表現しています。その他のハロネンの作品にも、同様の切り紙の技法がインクによる描画と合わせて使われています。

本展では、パターンデザインの仕事に焦点をあて、実際のマリメッコ製品も交えながらパターンがどのようにモノの最終形態に作用するかをも合わせてご覧いただきます。

 

[概 要]

■会   期:2017年11月15日(水)-2018年1月13日(土)
■会   場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
      地下鉄銀座駅徒歩5分
      http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
■開館時間11:00 a.m.-7:00 p.m. 
■休  館:日曜・祝日・12月28日(木)~1月4日(木)
■料  金:入場無料
■特別協力:マリメッコ
■監  修:ミンナ・ケメル=クトゥヴォネン
(マリメッコ、デザイン&プロダクト開発ディレクター)
■後  援:フィンランド大使館  フィンランド独立100周年記念
■告知デザイン:AD新村則人 / D庭野広祐
■同時開催:GALLERY A4(ギャラリーエークワッド)    
     『Marimekko Spirit – Elämäntapa (マリメッコの暮らしぶり)–』
      2017年12月15日(金)-2018年2月28日(水)
      東京都江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店1F
      TEL:03-6660-6011 http://www.a-quad.jp

※本展は、GALLERYA4の企画展と合わせて、茨城県陶芸美術館、岐阜県現代陶芸美術館、山口県立萩美術館・浦上記念館、大阪市立東洋陶磁美術館他、全国の美術館へ巡回を予定しています。

 

マリメッコ・スピリッツ  パーヴォ・ハロネン/マイヤ・ロウエカリ/アイノ=マイヤ・メッツォラ フォトギャラリー

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