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小磯良平と吉原治良 ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部    更新日: 2018.03.01

EXHIBITION / 展覧会

神戸市中央区

小磯良平と吉原治良

兵庫県立美術館| 2018.3.24(土) 〜 5.27(日)

  • 普通

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概要

田中千代学園芦屋校アトリエ開き・寄せ書きに描く吉原とそれを見つめる小磯
1952 年7 月 写真提供:学校法人田中千代学園

 

小磯良平(1903-1988)と吉原治良(1905-1972)は、ともに戦 前から戦中、そして戦後にわたって阪神間を主な拠点として活躍 した画家です。小磯は東京美術学校を卒業後渡欧し、アカデミッ クな西洋美術の正統な継承者をめざし、官展や新制作派協会にて 類いまれなデッサン力を駆使した珠玉の人物画を数多く制作・発 表し、日本を代表する具象絵画の巨匠として活躍してきました。 一方の吉原は、家業である製油会社を経営しつつ、ほぼ独学で絵 画の技法を習得し、戦前の海外の抽象絵画に影響を受けた前衛的 な作品を二科会の九室会で発表、戦後は日本の前衛美術を代表す る具体美術協会の主宰者として数多くの抽象絵画を手がけました。 このようにほぼ同時代を地理的にきわめて近い位置において制作 してきたにもかかわらず、彼らを同時に評価する機会はほとんど ありませんでした。  

しかし「同時代性」と「地域性」に着目してみると、小磯と吉 原にはまったく対照的であると同時に類似性も認められます。と もに西洋美術に自らの創作の規範を求め、それを極限にまで推し 進めることで同時代の日本の美術界に大きな影響力を与えたこと、 戦後には、片や母校の東京芸術大学で、片や具体美術協会を中心 とした組織で優秀な後進を数多く輩出したこと、また戦後にとも に舞台美術を手がけたことなど、その画業には何かしらの共通点 があります。

この展覧会は阪神間の生んだこのふたりのモダニストの足跡を、 代表作を時代毎に「並置」することで、その対照性と類似性を明 らかにしつつ、それぞれの画業を再確認するものです。

 

同展のみどころ

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■神戸を代表する洋画家で当館でも記念室を設けている小磯良平と、戦後の日本を代表する前衛美術集団、具体美術協会(具体)を率いた吉原治良のふたりを同時に扱う回顧展です。
■小磯・吉原ともに初期から晩年までの作品を、時代 を追ってご紹介します。特別展として彼らを当館で大きく扱うのは、小磯は当館の前身となる県立近代美術館で開催した「没後 10 年 小磯良平展」(1998年)以来約 20 年ぶり、吉原は 2004 年に開催した「あの熱い時代が目を醒ます!結成 50 周年記念 「具体」回顧展」以来 14 年ぶりとなります。
■具象絵画の巨匠小磯と、抽象絵画のパイオニア吉原。かたや東京美術学校を首席で卒業、かたやほぼ独学で絵画を学びました。職業画家をきわめた小磯に対し、吉原は生涯にわたり家業の製油会社経営と画業の両立を果たした点など、非常に対照的なふたりですが、画家として活躍していた時代や地域はほぼ共通しています。そうしたふたりの対照性と類似性を考察します。
■彼らふたりを同時に扱った数少ない例として、1997年に県立近代美術館を含む阪神間 4 館で開催した「阪神間モダニズム」展があります。同展はそれから 20年を経て、彼らふたりを生み出した神戸・阪神間という地域性をあわせて考察します。
■小磯と吉原の油彩画約 160 点に加え、資料類もあわせて展示します。

 

展覧会概要

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会期:2018 年 3 月 24 日〔土〕~ 5 月 27 日〔日〕
休館:毎週月曜日(ただし 4 月 30 日〔月〕は開館、翌 5 月 1 日〔火〕は休館)
時間:午前 10 時から午後 6 時まで
   ※会期中の金・土曜日は夜間開館、午後 8 時まで
   ※入場は閉館の 30 分前まで
料金:一般 1,300(1,100)円 大学生 900(700)円
   70 歳以上 650(550)円 高校生以下無料
   ※( )内は前売および 20 名以上の団体割引料金。70 歳以上は前売なし。
   ※障がいのある方(70 歳以上を除く)は各当日料金の半額、その介護の方 1 名は無料。
   ※割引を受けられる方は、証明できるものをご持参のうえ、
    会期中に美術館窓口で入場券をお買い求めください。
   ※県美プレミアム展の観覧には別途観覧料が必要です。
    (本展とあわせて観覧される場合は割引あり)

 

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