ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.03.05
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概要
現代の暮らしの中では、ほぼなじみのない屏風。その歴史をひもとけば、絵画である前にまず調度品であり、間仕切りや風よけとして人々のかたわらにあった実用の道具でした。ジグザグになる、自立する、移動できる、といった屏風の性質は、調度品としての使い勝手のよさに通じています。同時に、こうした「もの」としての特徴は、そこに描かれる絵にも影響を与えて、屏風絵ならではの魅力ある造形を生み出してきました。また、多くは大画面である屏風絵は、置かれた場所に意味を加え、独特の空間につくりあげる力を持っています。場をつくる、という点においても機能的な道具といえるでしょう。この春の展覧会では、屏風の形や機能に注目しながら、その楽しみ方を再発見していきたいと思います。桃山時代から現代まで、300年にわたる屏風の優品が一堂に並ぶ迫力の展示。静岡県立美術館コレクションを中心とする精選された作品を通して、花開く屏風絵の世界をご堪能ください。
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