ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.03.05
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概要
判じ絵は、江戸時代の庶民に幅広く親しまれた、絵を読み解いて答えを導き出すなぞなぞです。浴衣や手ぬぐいの柄としてよく知られている「鎌〇ぬ(かまわぬ)」も、江戸時代前期から存在する判じ絵の一種といわれています。判じ絵は、平安時代後期から行われていた「ことば遊び」の要素や、中世以降のさまざまな「なぞ」の要素などが組み合わさって形成されたと考えられています。その完成は江戸時代に入ってからとされ、特に幕末期以降多くの浮世絵絵師たちによって多種多様に描かれ、大いに流行しました。テーマとなるものは、絵暦、手紙、地名、動植物、台所用品、役者や力士の名前など多岐にわたります。さて、実際に判じ絵を解いてみようとすると、画中には不可思議な図柄が描かれており、答えをすぐに導き出すのが難しい場合が多々あります。当時解読に挑戦した人々も、きっと大いに頭を悩ませたことでしょう。しかし、「ああでもない、こうでもない」と、様々に推理を重ねながらイメージと言葉を結びつけて謎解きをしていく、その過程を楽しむことこそが、判じ絵の大きな魅力となっているのです。本展覧会では、江戸時代の浮世絵師たちが描いた判じ絵を中心に、100点あまりを紹介します。江戸の庶民と知恵比べをしながら、奇想天外かつ愉快な判じ絵の世界をお楽しみください。
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