ARTLOGUE 編集部 ARTLOGUE 編集部 更新日: 2019.03.05
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概要
山口蓬春(1893-1971)は、その多岐に亘る画業の中で常に新日本画の創造をめざし邁進し続けました。画壇のなかで早くから活躍する一方で、その人間味に溢れた蓬春のもとには、様々な分野を超えて多くの文化人が集まりました。そして、彼らとの交流を通じて深い美を追求する蓬春の活動は、より幅広く展開していきます。それは、本の装丁をはじめ切手の図案、歌舞伎の美術監修や衣装図案、緞帳原画の制作など、内容に適したデザインを凝らし、華やかな演出を施すなど、蓬春は画の制作だけではなく、いわばアートディレクターとしても活躍したのでした。 そして、昭和43年(1968)には、画業の集大成ともいえる皇居新宮殿の杉戸絵を完成させていくのです。 日本画の装飾性とデザインは、似て非なるものではありますが、様々な芸術の分野に共通するエッセンスを多分に含んだ表現であるとも考えられます。 本展では、蓬春の手掛けた装丁・図案の仕事などに注目するとともに、文化人たちとの交流の跡が偲ばれる作品も併せてご紹介します。
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